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人気が再燃?独立キッチンのおしゃれな間取り実例とメリットの解説

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建築士、宅建士(宅地建物取引主任者)、インテリアコーディネーターの資格保有者がライターとして執筆。一部の記事は一級建築士またはファイナンシャルプランナー(FP)による監修を経ており、正確な情報発信を徹底しています。子育て世帯のママやパパの住まい選び、お家づくりの参考になる記事を日々制作中。

毎日使うキッチンは、家づくりにおいてこだわりたい場所のひとつです。使い勝手の良し悪しが満足度に大きく影響するだけに、どんなキッチンの間取りにしようか迷うという方も多いのではないでしょうか。

キッチンの間取りの主流はこのところオープンキッチンでしたが、最近は従来から定番の間取りだった独立キッチンが増えているそうです。オープンキッチンとは違った魅力を持つ独立キッチンに注目し、今回は独立キッチンのメリットとデメリットやおすすめの独立キッチンの間取り、間取りを考える際のポイントについて解説しています。ぜひ家づくりの参考にしてくださいね。

 

独立キッチンとは?

参考:静かに緑を眺め、鳥のさえずりを聴くやすらぎの空間

独立キッチンとは、他の部屋と完全に仕切られて独立したキッチンを指します。「クローズドキッチン」と呼ばれることもあり、配膳や食後の片づけを考慮してダイニングスペースやリビングスペースと隣接させる間取りが一般的です。

壁やドアで他の部屋やスペースと仕切られているため、よりプライベートな雰囲気が強く、他の部屋とはまた違うインテリアを楽しむことができるのが特徴です。

 

独立キッチンのレイアウト

独立キッチンのレイアウトとは、設備機器としてのキッチン本体の形状のことです。「独立キッチン」「オープンキッチン」というのはキッチンスペースが他の部屋とつながっているかどうかの違いを示した名称で、キッチン本体のことではありません。オープンキッチンでも使うレイアウトなので、覚えておくと間取りを考える際に便利です。

 

I型

シンク・調理スペース・加熱機器が一列に並んだシンプルなレイアウトです。一直線に並んでいるため作業動線が短く、効率的に調理を進められます。システムキッチンの場合、255~270cmが主流ですが、キッチンスペースがコンパクトな場合は240cmが一般的です。

 

L型

シンクと加熱機器がL字型に配置されたレイアウトです。L字に曲がったワークトップのコーナー部分を利用できるため、調理スペースが広く取れる上に下の収納キャビネットの活用によって収納量も増えます。I型よりもシンクと加熱機器の距離が近くなり、調理中の動線がコンパクトです。

 

U型

キッチン全体がUの字になっています。3辺それぞれにシンク・調理スペース・加熱機器を配置するのが一般的です。調理スペースが広く確保できることで、複数の作業を同時進行しやすく、家族と一緒に調理したい場合に使いやすいです。

 

Ⅱ型

ワークトップが2列配置されるレイアウトです。シンクと加熱機器を2列それぞれに分かれて配置するパターン、シンクと加熱機器を同じ列に配置しもうひとつの列は調理スペースや電化製品スペースとして使うパターンの2種類があります。キッチン本体の長さが確保しにくい場合、調理スペースを別の列に設けることでコンパクトに仕上げられます。

 

独立キッチンのメリットとデメリット

最近人気が復活してきた独立キッチンは、オープンキッチンにはない魅力がある一方で、使いにくさを感じる面もあります。独立キッチンにはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。それぞれ見ていきましょう。

 

メリット1:調理作業に集中できる

独立キッチンは他の部屋と仕切られているため、外部の音や視線に気を取られることがありません。調理作業に集中できるため、手の込んだ料理をしたい時や、ゆっくりと時間をかけて調理を楽しみたい時は理想的な環境といえるでしょう。

 

メリット2:調理中の音や匂いが他の部屋に影響しにくい

独立キッチンは壁やドアで仕切られており、調理や片付けに関する作業はスペース内で完結できます。調理中の音や匂いが発生しても近くの部屋に漏れにくいため、家族がリラックスしてリビングでテレビを見たり、ダイニングでお茶を飲んだりとリラックスした過ごし方ができるでしょう。

 

メリット3:片付けを気にしなくていい

開放的ながら隣接する部屋からキッチン内が見えてしまうオープンキッチンに比べて、独立キッチンは見えないのが特徴です。調理後の片付けがすぐにできなくてもリビングやダイニングからは見えないため、急な来客時に慌ててキッチンを片付ける必要がありません。来客がない時でも、調理器具や食材を広げているキッチンの様子が見えていると何となく雑然とした印象になるものです。すっきりとした印象をキープしておきたいなら、散らかりやすいキッチングッズが見えない独立キッチンでのびのびと調理を楽しめるでしょう。

 

デメリット1:調理中に家族や来客の様子が分からない

他のスペースと隔てられている独立キッチンは、調理中他の部屋の様子がほとんど把握できません。家族や来客とのコミュニケーションも取りにくいため、調理中でも会話を楽しみたいなら孤立感を感じるかもしれない点に注意しましょう。

 

デメリット2:動線が長くなりやすい

独立キッチンは、食事をするダイニングやお茶などを飲んだり来客をもてなしたりするリビングと区切られているため、配膳や片付けのたびにキッチンと他の部屋を往復しなければいけません。動線が長くなりやすいので負担が増えやすいです。

 

デメリット3:キッチン内に匂いがこもりやすい

調理中の匂いがキッチン内にこもりやすい点は、独立キッチンのデメリットといえます。換気扇を回したり窓を開けたりして換気をしても、油や香辛料などの強い香りがこもりがちです。調理中はもちろん、調理後しばらくは換気が必要なため、長時間換気扇を動かす電気代がかかります。

 

独立キッチンのおすすめ間取り

独立キッチンが気になる、独立キッチンを選びたいという方のために、ここからは独立キッチンのおすすめ間取りを3つ紹介します。独立キッチンならではのレイアウトや隣接した部屋とのつながりを考えるヒントにしてみてください。

 

おすすめ間取り1:キッチンスペースのサイドにダイニングやリビングを配置してコンパクトな動線に

参考実例:都心リゾート

ダイニングやリビングを、キッチンスペースの正面ではなくサイドに配置した間取りは、部屋と部屋の移動がしやすく動線がコンパクトになります。

I型キッチンを壁と壁の間にぴったりおさめることで、すっきりした印象に。キッチンスペースは独立しているので、壁面を利用して好みのデザインのタイルで仕上げるなど、キッチンスペース単独のインテリアを楽しめます。

提案実例:コンパクトな家事動線をつくる独立キッチンの間取り

 

おすすめ間取り2:U型キッチンと吊戸棚を設置し大容量の収納スペースを確保

参考実例:cozy life[コージーライフ]

U型キッチンを設置した独立キッチンの特長は、3面分の壁面を活用できることです。

ワークトップ下の収納キャビネットに加えて、窓以外の壁面に吊戸棚を設置すれば、かなり広い収納スペースを確保できます。ワークスペースの長さを生かせば、夫婦や親子で調理を楽しめますね。

 

おすすめ間取り3:L型キッチン+作業カウンターの組み合わせで調理作業を効率化

参考実例:便利でおしゃれな独立キッチンという選択肢

キッチンスペースを広めに確保できる場合におすすめの間取りです。

L型キッチンはシンク・調理スペース・加熱機器の移動がコンパクトにできますが、コーナー部分に電化製品を置く場合は調理スペースが不足するため、作業カウンターを追加すれば作業しやすくなります。子どもたちにお手伝いしてもらうこともできますよ。

提案実例:広めのLキッチンを配置する間取りアイデア

 

おすすめ間取り4:大きな室内窓を設置しオープンキッチンのような開放感あふれる空間に

参考実例:皆で楽しく暮らせる、ネコ中心の住まい

独立キッチン独特の閉塞感を解消する方法のひとつが、室内窓を正面に設置することです。

明るさや開放感を確保しつつ調理中の匂いや音をしっかりカットするため、まさに独立キッチンとオープンキッチンのいいとこ取りと言えます。もし来客時の視線が気になるなら、キッチン側にロールスクリーンやブラインドをつけておきましょう。調理に集中できますし、散らかっていてもすぐ隠せます。

提案実例:室内窓を配した開放感のある独立キッチンを計画

 

おすすめ間取り5:1面だけオープンにしてほどよい独立感を残す

参考実例:CASE675 木に包まれる家

隣接しているダイニングやリビングとゆるやかなつながりを持った独立キッチンは、家族の気配を感じながらも調理に集中できるほどよいバランスが魅力です。

キッチンスペースの4面すべてを壁やドアで仕切るのではなく、1面だけをオープンにしておくことで、独立した空間ながら他の部屋と同じ空気感がある場所になります。出入りがしやすいのも楽ですね。

 

独立キッチンがある間取りを考える際のポイント

調理に集中できて、リビングやダイニングとは異なるインテリアを楽しめる独立キッチンですが、家全体の間取りを考えるなら「部屋と部屋とのつながり」を考慮することが大切です。独立キッチンとその周辺の部屋をより使いやすくするにはどうしたらいいのか、間取りを考える際のポイントを紹介します。

 

「セミオープン」でリビングやダイニングとのつながりを感じる

独立キッチンは隣接している部屋と完全に仕切られていますが、小さい子どもや高齢者が家族にいると、調理中に様子が分からないのは不安なものです。家族の気配を感じたり、子どもの様子を時々チェックしたりできる工夫を取り入れておくと安心でしょう。そんな工夫のひとつとしておすすめしたいのが、室内窓の設置です。隣接する部屋との間にある壁面に、小さな室内窓を設置しておくことで、普段は家族の様子を確認できるよう開けておいて、来客があったら閉めておけます。いわば「セミオープン」の状態を窓の設置でつくりだすわけです。すりガラスを入れておけば、閉めた時双方の様子は分からないためプライバシーも保護できるでしょう。

 

行き止まりの動線にしない

独立キッチンは個別の空間ではありますが、家全体から見た時に行き止まりの場所になってしまうのは避けたいです。たとえば、浴室から脱衣室、家事室、キッチン、ダイニングと歩ける回遊性の高い間取りにしておくと、調理や洗濯の家事が楽にできます。調理中にドアを閉めておけば独立キッチンになるので、調理に集中できる条件は変わりません。

 

造作収納で収納力を増やす

独立キッチンの良さは、壁面が多いことです。キッチン本体だけでなく収納カウンターや吊戸棚を設置しやすいため、収納スペースを確保しやすいでしょう。スペースを有効に活用するためには、壁から壁までの長さにぴったり合わせられる造作収納がおすすめです。システム収納でも寸法調整はできますが、オプション扱いとなり造作収納と変わらない金額になることも少なくありません。金額がさほど変わらないなら、扉やワークトップの色や素材・デザインを自由に選べる造作収納の方がデザイン性の高い仕上がりになるでしょう。キッチンスペースのおしゃれ度もアップしますよ。

 

室内が明るく見える工夫は必須

壁面が多いというメリットは、逆に言えば暗くなりがちというデメリットと背中合わせです。大きな窓を設置するリビングやダイニングと仕切られることで、どうしても室内が暗くなりやすいので、キッチン本体や内装材の色選びは注意しなければいけません。できるだけ圧迫感がないよう、室内全体は明るめの内装材でまとめましょう。もしキッチン本体をブラックやダークブラウンなど濃い色にしても、暗さを感じにくくなります。壁面が屋外に面しているなら窓を、室内に面しているなら室内窓を使って自然光を採り入れてみてください。

 

調理家電とのコーディネートもチェックする

独立キッチンがコンパクトな空間になる可能性があるなら、できるだけ室内の統一感を意識することが大切です。特に忘れがちなのが調理家電の色。キッチン本体と収納カウンターをカラーコーディネートしても、調理家電の色がまちまちだと室内全体が雑然とした雰囲気になり、結果的により狭く見えてしまうのです。ぴったり同色というわけにはいかないため、たとえばキッチン本体をグレー系にしたら調理家電はシルバー系にするなど、近いトーンの色を選ぶとすっきりまとまります

 

キッチンスペースの照明は明るさを優先する

明るいトーンのキッチンや内装材を選んでも、照明の照度が暗いと壁に囲まれた独立キッチンは明るさを確保できません。細かい作業が多い場所なので、手元がしっかり明るくなる照明器具は必須です。照明器具の種類は自由に選べますが、必要な明るさを確保できる照度を持った照明器具を選ぶようにしましょう。配膳や片付けの際に都度スイッチを操作する必要がない人感センサー付きの照明器具もおすすめです。

 

独立キッチンで幸福度の高い生活を

独立キッチンの間取りは、独立キッチン特有のよさを生かしながら、動きやすいレイアウトと多めの収納スペースを念頭に置いて考えると満足度が上がります。また、家全体の間取りとして動線を考慮すると、家事の時短化にもつながるでしょう。

今回の記事で紹介した事例やポイントを参考に、家族のライフスタイルに合った快適な独立キッチンの間取りづくりを進めてみてくださいね。

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