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【実例】シューズクロークからパントリーの導線のある快適間取りアイデア

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家族の未来マップ 住宅部

建築士、宅建士(宅地建物取引主任者)、インテリアコーディネーターの資格保有者がライターとして執筆。一部の記事は一級建築士またはファイナンシャルプランナー(FP)による監修を経ており、正確な情報発信を徹底しています。子育て世帯のママやパパの住まい選び、お家づくりの参考になる記事を日々制作中。

新築の家づくりを検討中の方が気になる項目として常に上位に挙がる収納問題。リビングや寝室などの居室だけでなく、玄関やキッチンまわりの収納スペースもしっかり確保したいと考える方は多いでしょう。近年は、シューズクロークやパントリーといった大型収納をあらかじめ取り入れた間取りを好む傾向が強くなってきています。

そこで今回は、シューズクロークとパントリーに注目して、玄関からキッチンまでの動線を最短化し、使い勝手を格段に向上させるウォークスルーの間取りにするための基礎知識と考え方について解説します。家事効率や収納力を高める間取りづくりのヒントにしてください。

 

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シューズクロークの基礎知識

シューズクロークとは

シューズクロークとは、靴や傘、コートなど外出時に使用するアイテムやアウトドア用品を収納するスペースで、「シューズクローゼット」と呼ばれることもあります。玄関ドアから家の中に入り、靴を履いたまま入れるのが特徴で、玄関まわりに散らかりやすいさまざまなアイテムを収納するスペースとして使います

 

シューズクロークを設置するメリットとデメリット

シューズクロークを設置する最大のメリットは、玄関まわりの収納力アップです。家族の靴や傘、コートなどをまとめて収納できるため、玄関土間に靴が何足も出しっぱなしになるといったことがなくすっきりと片付きます。床を土間仕上げにしておけば、汚れたアウトドア用品やスポーツ用品も気にせず収納できて便利です。

一方で、玄関として出入りする通路スペースとは別にクロークとしてのスペースを確保しなければならないため、床面積が必要になります。家全体の間取りによっては、あまり広いスペースを取れない可能性もあるでしょう。また、汚れた靴やアウトドア用品などをいったんそのまま収納するため、土や砂などが侵入しやすく掃除の手間がかかります。家族のライフスタイルを考慮し、掃除の手間を簡潔化しながら収納力を活用できる設計にすることが重要です。

 

パントリーの基礎知識

パントリーとは

パントリーとは、食品や調味料、日用品の在庫を収納するスペースです。従来はストックを整理し、キッチンでの作業効率を高める目的で設置するスペースでした。しかし近年は、自然災害に備えて食品備蓄を心がけているご家庭が増えており、水や備蓄食料の収納場所としてパントリーを広めに設計するケースが多くなっています。

 

パントリーを設置するメリットとデメリット

パントリーは、主にキッチンで使用するアイテムの整理・収納スペースとして機能するため、キッチンに隣接した位置に設計します。キッチン本体の収納キャビネットとは別に、食品や調味料、水、調理器具などを収納できるため、大容量の収納スペースとして便利です。壁面を活用した収納が主流で、床下収納庫のようにしゃがんで出し入れする必要がありません。

こうしたメリットがある反面、収納量を求めると必然的に床面積を多く必要とする点はデメリットと言えます。家全体の床面積がコンパクトな場合、パントリーに割けるスペースが思うように確保できないかもしれません。また、キッチンの奥に設置することが多いことから、キッチン内の動線が長くなり非効率な動線になる可能性があります。収納量だけに注目せず、キッチン全体の動線のスムーズさにもこだわりましょう。

 

シューズクロークやパントリーのレイアウト

シューズクロークやパントリーは、使用する際の動き方=動線が効率的であるかどうかが重要です。確保できるスペースの広さにもよりますが、シューズクロークやパントリーのレイアウトは主に以下の3種類から選ぶことになります。

 

壁付けタイプ

もっともシンプルなレイアウトで、壁面を活用して収納スペースを確保します。省スペースなので、狭めの玄関やキッチンに適しているレイアウトです。コンパクトな分使用時の動線も短く、作業性は高いでしょう。収納量が多くない点は、棚やフックなどを活用して壁面を最大限活用するよう工夫するのがおすすめです。

 

ウォークインタイプ

玄関土間やキッチンから1~2歩入って使用するウォークインタイプは、壁付けタイプよりも収納量が多く、多目的に活用できます。奥行きを生かしたレイアウトができるため、靴や傘などの小さめのアイテムだけでなく、衣類やアウトドア用品、スポーツ用品なども収納可能です。収納したいアイテムのサイズや形状に合わせて、スペース内に設置する棚のレイアウトを考えましょう。物の出し入れを考慮して、通路部分は十分に確保することが重要です。

 

ウォークスルータイプ

収納スペースの入口と出口が別で、二方向からアクセスできるのがウォークスルータイプです。いわゆる通り抜けが可能なため、動線がコンパクトな回遊性の間取りにしたい場合におすすめです。ウォークスルータイプだと、シューズクロークとパントリーを隣接させて、玄関からキッチンまで一気に進める間取りが実現できます。通り抜けできるよう、どちらの収納スペースにも通路部分を確保しなければいけません。さらに収納量もある程度ほしいなら、広めの床面積が必要ですので、家全体の間取りのバランスを考えながら設計しましょう。

 

シューズクロークやパントリーの形状

シューズクロークやパントリーの収納部分をどのような形状にするかによって、同じ広さでも収納物の出し入れのしやすさや収納量に差が出ます。特にウォークスルーを意識した間取りづくりにおいては、家事動線や生活動線の流れを妨げない形状を選ぶことが大切です。

 

I型

左右どちらかの壁面を使って収納するI型は、もっともシンプルで整理しやすい形状です。狭いスペースでも設置しやすく、扉をつけないオープン仕様にすると取り出ししやすいという特徴があります。シューズクロークやパントリーの幅を広げられない場合は、奥行き寸法を広げることで比較的大きなアイテムも収納できますが、深すぎるとかえって使用しづらくなるので収納するアイテムのサイズに合わせてください。

 

Ⅱ型

片側の壁面を使うI型から進化して、左右両側の壁面を収納スペースとして使うのがⅡ型です。収納力を重視した形状で、一方は小さいアイテムを、もう一方は中から大の大きさのアイテムを収納するなど、レイアウトの自由度が高いと言えます。ただし、左右両側の収納スペースをスムーズに使うには、通路幅をある程度確保しなければいけません。最低でも70cm、荷物を抱えたりするのに余裕が欲しければ90~100cm程度の通路を設けましょう。

 

L型

コーナー部分を有効活用して大容量の収納スペースをつくれるのがL型です。使用頻度が高いものをコーナー部分に置いておけば、デッドスペースができにくく効率的に収納できます。コーナー部分に向き合う位置に立つと、左右の棚に手が届き使いやすいのも大きな特徴です。奥まっている下部のコーナー部分は使いにくいため、回転ラックや引き出しを設置して取り出しやすさを優先しましょう。

 

U型

シューズクロークやパントリーにおいてもっとも収納力が高いのがU型です。左右と正面の3方向に収納スペースがあるため、家族別にスペースを分けたり背の高いアイテムを立てかけるスペースを取ったり、多様なレイアウトが選べます。大容量収納スペースを確保できるメリットがある反面、二方向からのアクセスが必要なウォークスルーの間取りには適用しにくいのがデメリットです。シューズクロークとパントリーのつなぎ方によっては採用できますので、間取りを計画する際には玄関ホールやキッチンなど周辺のスペースの配置バランスをしっかり検討しましょう。

 

シューズクロークからパントリーへのウォークスループランの利便性を高めるポイント

玄関からキッチンまで一気に移動できるウォークスループランを計画する場合、より使い勝手のよい間取りにするために押さえておきたいポイントをご紹介します。

 

玄関からの動線を分ける

玄関土間からアクセスするシューズクロークは、靴を脱いで上がる通路部分とは別に設置すると便利です。来客は通路部分から、家族はシューズクロークから玄関ホールに出入りするよう動線を分けることで、通路部分を汚したり物が散乱したりするのを防げます。また、水や備蓄食品など、一気にキッチンへ運ぶには重いアイテムを仮置きしておきたい場合も、動線を分けておくと便利です。必要になった時、室内側から土間に下りることなくキッチンへ持って入れます。

 

土間の部分を多くする

玄関土間からそのまま土間部分が延長されていると、濡れた傘や靴、土などで汚れたスポーツ用品を気兼ねなく置けるので心理的に楽です。外遊びが好きなお子さんも、外で付いた汚れを室内に持ち込みにくくなるでしょう。後で床掃除をする際も、土間仕様だと水拭きがしやすく掃除の時短化にもつながります。

シューズクロークのスペースに余裕があれば、ベビーカーや三輪車を押してそのまま収納することも可能です。玄関土間や玄関の外まわりに置きっぱなしにする必要がなく、玄関の外まわりもすっきり片付きます。

 

生活動線や家事動線の途中に分散する考えも有効

シューズクロークは基本的に玄関に隣接させますが、パントリーについては分散配置を考えるのもひとつの方法です。たとえば、帰宅後にシューズクロークと隣接したパントリーにストックする食品や飲料品、日用品を収納し、さらに進んでキッチン横のパントリーに使用頻度が高い食品や調味料を収納するといった例が挙げられます。収納したいアイテムは多い、けれど1ケ所にまとまった収納スペースを確保するのが難しい場合は、動線に沿って収納スペースを分散させれば、1つ1つのスペースはコンパクトでも問題ありません。

 

シューズクロークからパントリーへのウォークスループランを採用した間取り実例

ここからは、おすすめの間取り実例をご紹介します。収納も動線も効率的な間取りにしたい方は参考にしてみてください。

 

おすすめ間取り1:玄関から数歩でキッチンに入れるコンパクト動線とII型の収納で取り出しも楽々

参考実例:新築注文住宅レポート#067 菊川市西方 「玄関からパントリーに直行できるCafe風のお家」

間仕切壁を隔てて玄関スペースとキッチンが隣接している間取りは、買い物から帰ってきた後の整理収納がとてもしやすいです。距離が近ければ重い物も運び入れやすく、負担を感じにくいでしょう。形状は収納力のあるII型収納を採用しています。また入り口に扉をつけていないため、湿気がたまりにくいのもうれしいですね。

こんなウォークスループランも

玄関からシューズインクローゼット(SIC)〜パントリー〜キッチンが一直線につながるウォークスループラン

提案実例:玄関からシューズインクローゼット(SIC)〜パントリー〜キッチンが一直線につながるウォークスループラン

 

おすすめ間取り2:シューズクロークの扉を開けるとパントリーやキッチンまでストレートにアクセスできて便利

参考実例:注文住宅のユニバーサルホーム

リビングに入るドアとは別の方向にシューズクロークを設けている間取りです。シューズクロークまでは床を土間仕上げに、パントリーからは一段上がってフローリング仕上げになっています。通路を進みながら必要な物を収納していけるレイアウトで、まさにウォークスルーのよさを生かした間取りと言えます。

 

おすすめ間取り3:大きな窓を設けて風が通るシューズクロークやパントリーに

参考実例:土浦市の平屋|防音室のある暮らしやすい家

こちらもリビングへの出入口から90度右の方向にシューズクロークを設けています。開口部を大きく確保してあるため、大きな物を搬入しやすいですね。大きめの腰高窓を設置しているためクローク内が明るく、さらに奥につながるパントリーまで風が通る配置になっています。通気性がいいと湿気対策になり、収納している物の保管状態を良好に維持できます。

 

おすすめ間取り4:キッチンに入るまでに買い物アイテムを収納してしまえるスムーズさが魅力

参考実例:大きな玄関ポーチが明るさと楽しみをもたらす家

I型のシューズクロークを進むと途中でパントリーに入れる間取りは、動線のコンパクトさに加えて、棚板を多く設置することで収納量を確保しています。シューズクロークは棚板の下を空けて傘や空気入れなどを置くフリースペースに。仕切りがないスペースがあると、サイズを問わずさまざまなアイテムを収納できるため使い勝手がよくなります。

 

パントリーまでの短い導線で快適な家事・育児

シューズクロークからパントリーへとつながる間取りは、家事動線を効率化するだけでなく、来客と家族の動線を分けられるためプライバシーも重視できます。家全体の間取りのバランスによってシューズクロークやパントリーに広い面積を割けない場合は、レイアウトや形状、分散配置などを工夫してデッドスペースをできるだけ削り、収納量を確保しましょう。

シューズクロークからパントリーへ直接アクセスできる間取りをご検討中なら、この記事を参考に理想の間取りを見つけてくださいね。

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